アカプルコチェアとは
アカプルコチェアとは、PVCコードで編まれたメキシコ発祥のチェア。
メキシコでオシャレなカフェへ行くと高確率で置かれています。まるでハンモックに座っているような、包み込まれるような座り心地が特徴。
室内用ではなく元々ガーデンチェアなためアウトドアな環境で使う想定がされており、非常に頑丈な作りになっています。
とってもおしゃれでカラーバリエーションも豊富。
近所で庭やベランダにアカプルコチェアが置かれているのもよく見かけます。
メキシコの強い日差しを浴び、乾いた風を感じつつビールを飲んでのんびり…なんて休日の過ごし方をしていそうです。
アカプルコチェアはメキシコに住む日本人の間でも大人気!
私も初めて見た時からアカプルコチェアが気になっていたので、「アカプルコ欲しいな~」と言い続けた結果、夫が私以上に乗り気になってくれたおかげで我が家にも揃えることができました。
しかも既製品をただ買うだけではなく、オーダーメイドにも挑戦してみたので、注文の仕方やショップについて今回の記事でご紹介していきます。
また、実際にアカプルコチェアについていろいろ探してみると、ロッキングチェアやダイニングチェアなど色んなタイプの椅子があり、さらに椅子だけでなくテーブルやスツールまで存在しました。
そういったチェア以外のアカプルコシリーズ家具についても紹介してみたいと思います!
メキシコでアカプルコチェアを購入するメリット
日本で購入するよりもとにかく値段が安いことがメリットです。
日本ではそもそもアカプルコチェアを販売しているところが少なく、メトロクスくらいでしか販売されていません。あとはメルカリやオークションでたまに販売されている程度。
メトロクスで販売されているもののほうがかなりつくりがしっかりしているようですが、お値段が5倍以上違うため「それくらい値段が違うなら安いほうでいいかな…」と判断して我が家はメキシコで購入しました。
メキシコで買うデメリットは品質保証がなく、若干造りが雑なところ。特に淡い色のチェアだと販売時点で少し目立つ汚れがあったりするので、購入時にはしっかりチェックが必要です。(拭いたら取れるパターンも多いですが)
価格はメキシコの家具屋さんだとおよそ1万円前後。路上販売だと4000~5000円くらいです。
路上販売だとめちゃくちゃ安かったのですが、あまりに安くて不安になってしまったのでうちは路上販売では買いませんでした。
既製品アカプルコチェアについて
我が家のアカプルコチェアはすべて、家具屋さんで販売されていた既製品を買いました。
メリットはすぐ手に入ること。お金を支払った後、持って帰ればそれで終わりなので面倒なことは一切ありません。
(※オーダーメイドだと後述しますが色々大変な場合があります)
デメリットは気に入るものを見つけるまでがけっこう大変なこと。
アカプルコチェアはメキシコ発祥なので、どこの家具屋にも置いている!!!
…のだと思ってたのは間違いでした。
私が住んでいるのが田舎のレオンだからなのか、家具屋を何軒かハシゴしてもアカプルコチェアが全然見つからない!1~2脚あれば良いほうで、そもそもアカプルコチェアを取り扱ってない家具屋がほとんどなのです。
名前の由来になっているメキシコ南部の街「アカプルコ」に行けばたくさん売っているのかも…とも考えましたが、アカプルコは最近治安が良くないらしくあまり積極的に行きたい場所ではありません。
そもそもレオンまで配送してもらえるのか?ちゃんと届くのか?という懸念点もあります。(メキシコの物流はあまり信用ができません)
なるべく近場で買いたいと思って、休日にあちこち探しに出かけた結果、うちはレオン市内にある「Lumika」というお店で購入しました。
こちらのショップ、駐車場はありませんので店の前に路駐することになります。
家具屋さんというよりかはほとんど倉庫のような場所で、所狭しと商品が並べられているようなお店ですが、アカプルコチェアは明らかに他の家具と形状が違うのでパッと目につきます。
私たちがみてまわった家具屋の中で、Lumikaが一番「アカプルコチェアの品揃えが良い」ことと「他店よりも価格が安い」のが購入の決め手でした。
他店のアカプルコチェアはお値段1800ペソのところがほとんどでしたが、Lumikaは1300ペソ。
ただ、夫が「アカプルコチェアを買いたい」という方にこちらのお店を紹介したところ、価格は1500ペソくらいに上がっていたそうなので、現在の価格は少し違っているかもしれません。
先にも書いた通り、アカプルコチェアは稀に路上でも販売されています。
毎日その場所で売っているわけではなかったり、前を通りがからないとどこで売っているのかが分からないところが難点ですが、店舗販売よりも基本的に安いようです。「とにかく安いのでいい!」という方は路上販売で買うのもアリかも。
店舗販売でもアカプルコチェアはお店の前に並べて展示されていることが多いので、【野ざらし状態】という点ではあまり変わらないような気もします。
アカプルコチェアのオーダーメイドについて
私たちが実際にオーダーメイドしたのはアカプルコチェアではなくテーブルとスツールですが、アカプルコチェアのオーダーメイドも勿論ありました。
オーダーメイドのメリットは色やサイズなどを自分の好きなように指定できること。
PVCコードのカラーだけでなく、脚の金具部分のカラーまで指定することができます。(PVCも金具も全部真っ白のアカプルコチェアとかが作れる!)
デメリットは納期をなかなか守ってもらえなかったり、納期を守ってもらえなかったときの店側とのやりとりが大変なこと。あとはスペイン語か英語のいずれかがそれなりに話せないと、お店の方とやり取りができないことでしょうか。
既製品に関する項で書いたとおり、そもそもレオンの家具屋でアカプルコチェアはあまり見かけません。テーブルやスツールに至っては、既製品で売られているのを見たことがありませんでした。
でも、「日本のメトロクスさんでテーブルとスツールが売られているなら、メキシコにももちろん存在するんじゃないか?」「なくてもオーダーメイドでなんとか作ってもらえないだろうか?」と考えて、オーダーメイドしてくれるお店を探しました。
このお店探しも大変でなかなか見つからなかったのですが、結局我が家は偶然サンミゲルデアジェンデで見つけたお店でオーダーしました。
サンミゲルデアジェンデからの帰り道、たまたまアカプルコチェアが店頭に並べられているお店を見つけて行ってみたら、オーダーメイドしてくれるお店だったのです。運命的なものを感じますね!笑
初めてお店へ行ったら、お店の方に「●●かい?来るの待ってたよ~」と言われました。
どうやらこちらのお店はセラヤ市にお住まいの日本人の方がよく来られているんだそうで、以前オーダーしに来られた日本人の方と間違えられた模様。笑
私たちが知らなかっただけで、グアナファト州在住日本人の間では有名なお店だったのかもしれません。
ショールームがあるような綺麗なお店ではなく、作業場があるだけの小さな建物の前にたくさんの椅子が並べられている…かなりローカルなかんじのお店です。
店頭に並べられている椅子やテーブルで気に入ったものがあったので「これを買って行きたい」と言ったら「他の方のオーダー品だからそれはダメだ」と言われてしまいました。
おいおい、人のオーダー品を勝手に野ざらしで並べとくんかい!!
…と思わずツッコミたくなりましたが、メキシコでは細かいことは気にしては生きていけません。(真顔)
こちらのテーブル、上のガラスは接着されてなくてただ上に載せているだけです。
「我が家の破壊神がガラスを床に落として割りそう…」と思ったので、ガラスのサイズがPVCコード部分の直径と一致するように調整してもらってオーダーしました。
また、夫が「絶対欲しい」と希望していたスツールはお店になかったので、「こういうのが欲しい」と画像を見せて説明しました。
うちの夫はアカプルコチェアに座ると、太ももの裏にPVCコードが巻かれている部分が当たるのが痛くて長時間座れないんだそうです。
(私はずっと座っていても全然痛くならないんですけどね…?私の太ももは分厚い脂肪で守られているから痛くならないってことかな?)
というわけで、アカプルコチェアの高さよりも少し高めになるよう計算してスツールをオーダーしました。
これがオーダー時の注文書。
テーブルが1400ペソ、スツールが1100ペソで合計2500ペソ。オーダーメイドなのに安い…!
前金として1000ペソお支払いして、残りの1500ペソは完成後に支払いという形式にしました。
メキシコでお仕事を依頼する際、前金を払わないとなかなか作業してくれないし、全額払ったら払ったでいつになっても完成しなかったりするので、夫が言うには「前金として半額支払って完成後に残りをお支払いするのがちょうどいい」のだそうです。
オーダー日の約1カ月半後にちょうど連休があり、サンミゲルデアジェンデへ宿泊する予定だったためそのときに引き取れるよう納期を設定。
1カ月もあれば完成するかなーと思っていたのですが、どうやら部品がなかなか入荷しなくて作業が進まなかったらしく、再度サンミゲルデアジェンデへ行ったときお店へ寄ったら残念ながら完成していませんでした。そこからさらに2週間納期追加でやっと完成しました。
つまり、納品まで計2カ月かかったことになります。
完成するまで、夫は何度も担当のおっちゃんに「作業進んでる?」「完成したらすぐ写真送ってね」などと連絡していました。メキシコで2年半仕事してきた結果「何度も自分から連絡して確認しないと作業が進まない」と学んだからだそうです。
納期をプラス2週間伸ばす際にも、注文書にサインをさせておくという念の入れっぷりでした。
そしてやっと「完成したよ」の連絡&写真がきたかと思ったら再度トラブル発生。
スツールはPVCコードもブラックで注文したはずなのですが、なぜかテーブルと同じカプチーノ色になっています。
この連絡がきたのは納品予定日の前日。
すかさず「色が間違っている」と連絡をしたらさすがに急ぎで作りなおしてくれたらしく、当日行ったらちゃんとブラックのスツールを納品してもらえました。
そしてやっぱり私たちのオーダー品も野ざらし状態で屋外に並べられていました。やっぱりね!!そうだろうなと思ってたよ!!!
色を間違えて作られたスツールも店頭に並べられていました。
これはアカプルコチェアを買いに来た方にセット売りでもするのでしょうか?その後、売れたのかどうかがちょっと気になります。
欲を言えば下にクロスするような補強があって、座っても大丈夫そうな頑丈なスツールがよかったんですが、足置きとしては今のところ十分に機能しています。
ちなみにこちらのお店は配送対応もやってくれるようでした。ただ、「配送依頼するといつまで経っても届かないんじゃないか?」と勘ぐってしまったので、私たちは自分たちで引き取りに行きました。
そんなこんなのトラブルがあったのでオススメできるお店なのかどうかは分からないのですが、オーダーメイドできるお店を探してもなかなか見つけられなかったので一応お店の情報を書いておきます。このくらいのトラブルはメキシコでは通常運転な気もするのです。
お店の場所はHotel La Casona前の大きな道を少し南側へ行ったところ。
ストリートビューでHotel La Casonaから南側に進んで行くと、左側にやたら椅子がたくさん並んでいるお店が見えるのでお分かりいただけるかと思います。
私たちが購入した際は「MUEBLES BIEN HECHOS “COMO DIOS MANDA”」という店名だったようですが、現在は違う名前になっているみたいです。
アカプルコチェアとエキパルチェアがメイン商品なのは変わってないようですが。
ちなみにお店のおっちゃんは「10時から営業している」と言っていましたが10時に開いていた試しがない…ゆる~いかんじです。
サンミゲルデアジェンデの中心部で遊んだ後、14~16時くらいに行くと開いてるかんじ。日曜はお休みで土曜は開いているみたいです。
アカプルコのダイニングチェアやちょっと小さめサイズのアカプルコチェアなんかもありました。
アカプルコチェアは日本でも購入可能です
記事の最初のほうで少しご紹介しましたが、アカプルコチェアは日本でも販売されています。
メキシコで買うのと比べるとどうしても割高にはなってしまいますが、メトロクス正規品なら2年間の保証が付いていて、不具合が生じたら無償交換してもらえるので安心です。
さらに、床を傷つけないようにゴム製の保護材(キャップ)が付いているので、ちゃんと日本のフローリング張りの家で使用することが想定されているなと感じました。メキシコ国内で販売されているアカプルコチェアは脚先にゴム製の保護材が付いていないことが多いです。メキシコの家屋はほぼタイル張りの床なので、屋内で使うにしてもゴム製保護材が必要ないんですよね。
包み込まれるような座り心地を体験してみたい方はぜひ。
私はアカプルコチェアに座ってくつろいでいたら何度も寝落ちを経験しました。それくらい座り心地が良いです。
チェアを買うならサイドテーブルやスツールまでアカプルコで揃えたくなる…!